「好き」から逃げるな。譲れない未来を描く私の人生

「好きなことを仕事にしたい」それは誰もが夢に見ながらも、なかなか踏み出せずにいることが多いのではないでしょうか。特に失いたくない仕事や両親への感謝の気持ち、そういった“プラスの何か”を持っている時こそ、踏み出すのは難しいと言えるでしょう。今回インタビューに答えていただいたのは、イラストレーターのfoxco(フォクスコ) 様。数々の人気雑誌やイベントのイラストを手がける、今大注目の女性です。フリーランスでイラストレーターとして活躍する傍、モデルにも挑戦をしている彼女のイラストは、とてもキュートでほっこりと温かい。一体どのような思いで日々イラストに向き合っているのでしょうか。21世紀を生きる女性のためのレッスンクラブSHElikesでのご登壇に先立ち、ご自身のキャリアパスや人生観をお伺いしました。

1. 楽観的、それでいて論理的。キャリアウーマンからの転身の経緯とは

ーではまず、現在のお仕事内容と、そこに至るまでの職歴を教えて下さい。

2016年の秋より、フリーランスのイラストレーターとして活動をしています。
女性誌ではJJやCLASSY、WITHなどにイラストを描いたり、最近ではラフォーレで開催されたロモグラフィーのイベントで写真のデコレーションをしたり。他にも生放送でのホワイトボードへのイラスト、アシックスやJJ×NATURAL BEAUTY BASICコラボのノベルティなどのイラストを描かせていただき、活動の幅を広げています。
またイラストを通して表現をしていくと自分自身を表現することにも興味を持つようになり、今は本名の「渡邉香織」名義でモデルの仕事もしています。
慶應義塾大学卒業後、大手外資系IT企業でコンサルタントをしたのちに、同じく大手外資系IT企業で広告営業として従事していました。その2社目で働いているときに副業としてイラストを描いていたんです。
ですが、ありがたいことに忙しくなりイラストに割く時間が確保できなくなり……「とりあえず30歳までは好きなことで生きていこう」という思いからフリーランスになり、現在イラストレーターとして活動するに至っています。

「カナダには高校の3年強、パリには大学の1年いました。勉強や生活で余裕がなく、いつも自分の好きな事に素直になれます。写真は大好きな都市ロンドン。」

ー大手外資系企業のキャリアウーマンからイラストレーターとモデルに転身、その才能の幅に驚かされます。そんなfoxco様ご自身の長所や好きなところというのはどんな部分なのでしょう。

長期的にマイルストーンは決めて計画は立てますが、目先のことについては楽観的で「今は考えてもしょうがない。頑張るしかないでしょう!」と割り切って、大変な状況も楽しめるところです。
実際、高校時代を海外で過ごしたり、計画的でない大学受験をしたりしたのですが(笑)、その時も「最終的にはこうなりたい。その手段として留学なり受験が必要だ」と思って取り組んでいました。なので、小さな結果に一喜一憂することなく目標を達成できてきました。
フリーランスの働き方と自分の性格がよく合っていて、くよくよすることは少ないですね。

「旅行へ行くたびにやってみたい表現がひろがります。」

ーなるほど。では逆にご自身で抱えている悩みや不安、コンプレックスはありますか?また、それをどのように克服し乗り越えたのか是非教えて下さい。

フリーランスになったからには「明日仕事がなくなったらどうしよう」という不安が常にあります。克服するためには「プランBを用意すること」と「時間に区切りをつけること」だと思います。
例えば「イラストで食べていけなくなったら得意な英語を使ってこの仕事がいいかも。いや、もしかしたらイラストを生かしてこんな会社もいいかもしれない。今からでも情報だけは集めておこう」というプランB(C,D,Eと続くのですが……)を用意することです。
時間に区切りをつけて考えるには「前職のまま30歳なら年収〇〇円くらいか。今の調子でいけばこれくらいなら超えるはず。本当に超えたらこのままイラストレーターを続けよう」というように、数字や期間をなるべく具体的にしてマイルストーンを設けます。
こうすることで悶々と悩まず、不安を駆逐してくれますよ。

「フリーランスになった月にスターバックスで個展をひらきました。『はじめましててん』」

2. 365日、イラストに囲まれて。フリーランスとしての仕事観に迫る

ーフリーランスとしてお仕事を始められたとき、迷いや不安はありませんでしたか?その際、どのように不安を乗り越えたのか教えて下さい。

迷いはもちろんありました。金銭面の不安というよりも前職が単純に好きだったんです。でも「好きなことを続ける、挑むなら今しかない。挑むなら100%の力でないと後悔する」と思っていました。
その後あるクリエイティブに関わっている方に、会社に戻るか迷っていることを相談する機会があって。その方から「今、君は時間の全てをクリエイティブに使いたいと思って会社を辞めて、それに満足しているように見える。今会社に戻って時間が奪われるなら、もうすこしイラストを続けたら?」という趣旨の言葉を言ってもらったんです。そこで「そうだ、私は時間の全て、自分の全てをイラストに使いたくて辞めたんだった!」と思い出してからは迷いがなくなりました。

「グッドデザイン賞を受賞した知育玩具のメジャー。イラストがプロダクトに使われるのは本当に嬉しい。」

ー他に、これまでぶつかった壁というのはありましたか。

やはり会社勤めの安定をどう捨てるかが壁になる……という予定でしたが、上記にもある不安克服方法、ブランBと期間の区切りを用意してイラストに専念していると、今の所幸いにもぶつからずにおります。

ー今のお仕事を始めてから、やりがいや楽しさなど、ご自身にどのような前向きな変化がありましたか?

今の仕事を始めてから変わったことは、交友関係と仕事とプライベートの切り分けです。
会社勤めのときは疲れてしまって、友達と夜ご飯を食べに行ったり、土日にどこかに出かけようという気も起きませんでした。でも今の仕事に就いてからは、疲れたときに小休憩を取れたりできるのでとても働きやすいです。疲れていたとしても「これは癒しだ」とポジティブな気持ちで積極的に人と会えるようになりました。すると今までよりも前向きな気持ちで過ごせ、様々な人の話を聞けて世界が広がりましたね。
その一方で仕事とプライベートをわける必要がなくなったので、好きで描いていたり仕事で描いていたりと、結局365日イラストを描いています。

ー毎日大好きなイラストに向き合っていらっしゃるんですね。では、そんな今思い描いている一番の夢はなんですか?そしてそのために取り組んでいることがあれば教えて下さい。

おしゃれな雑誌の誌面も大好きですが、今はもっとブランドとコラボをしていきたいと思っています。
それから自分でグッズを作ることも挑戦したいですね。ポーチやシール、キーホルダー……何かしら今までにない形で実現できたらいいなと思うので、海外の情報を集めたり自分らしさが出る方法を常に模索している最中です。

3.「 休みでも、調子が良ければ絵を描く」フリーランスならではの醍醐味

ー平日お仕事が終わった後や、休日はどのように過ごされているか教えて下さい。

平日は友達とご飯を食べに行ったり、体を動かしに行ったり。休日は犬と公園に行ったりしています。
ただ最近は休日と平日の区切りが曖昧なので、調子が良ければ絵を描きます。それか同じくフリーランスや、時間の拘束がない職種の人たちと昼からビール飲んだりすることもありますよ。

ーフリーランスならではの醍醐味ですね。日々お忙しい中、リラックスしたいときは何をしていらっしゃるんですか。

私は体を動かすとリラックスできるので、週1〜2程度のペースで体を動かしています。仕事柄ずっと座っているのでなるべく歩いたり、時には遠くのカフェに行ったりしてリフレッシュしています。

「息抜きを手伝ってくれる愛犬、アレン。」

4. 「好き」から逃げるな。現実を見つつも譲れないものを大切に

ーこれだけは譲れない、人生で一番大切にしていることをお聞かせ下さい。

「自分の好きなことから逃げないこと」を大事にしています。
思い返せば小さい頃から大学まで好きなことに忠実に生きてきたのですが、就職に際してだけは「留学もさせてもらったし、“いい大学”も出させてもらった。親はいい会社に入れというし、ここくらい親孝行するか……」という勘違い親孝行をして、結果的に自分が痛い目を見ました。
辛いのは私にとっても、それをみている周りの人にもひとつもプラスにならないですよね。それからは自分の好きなことからは逃げないようにしています。

ーご自身のロールモデルと、その理由を教えて下さい。

父が身近なロールモデルです。「山登りが好き、スキーが好き。サラリーマンは嫌。でもお金は稼ぎたい。そこから仕事の選択肢を探そう」と、国家資格の必要なお堅い職業にはついているものの、自由の利く仕事をしています。
譲れないものを大事に、でも現実を見ながら生活していくことについて、私も見習って生きています。

「自由が好きな父が、私と同じくらいの頃に滞在していたNYへ」

5. 失敗も成功も踏み出さないと見えない。振り返った時に笑える人生を

ー今、まさに「やりたい事」に向かって、一歩を踏み出せずに悩んでいる女性に向けて、foxco様からメッセージをお願いします。

一歩踏み出したとしてもうまくいかないこともあるし、ひょんなことからトントン拍子にうまくいくこともあります。失敗も成功も踏み出さないと見えない景色です。
友人から「振り返った時に笑える人生のがいい」と言われて私は「確かに何もせず悶々としているよりも、失敗しても後から笑える人生がいい」と楽観的になってイラストの仕事に踏み切りました。そうすると、「ダメでもともとだ」とふと気持ちが楽になったんです。
皆さんも、気負いせず、まずはその一歩を踏み出してみてください。

ーfoxco様、インタビューにお答え頂きありがとうございました。

▷foxco様のレッスン情報

そんなfoxco様がSHElikesのレッスンにご登壇されます!

SHElikesのサイトからご予約が可能ですので、ご興味ある方は是非サイトをご確認下さい。

レッスン名:「バレンタイン、大切な人にラブリーなことばとカードを添えよう

開催日時:2018年2月11日(日)13:00〜15:00

開催場所:SHElikes 表参道教室(※表参道駅から徒歩5分の場所です)

申し込みはこちら:http://she-inc.jp/likes/courses/34/lessons/46?utm_campaign=18021113&utm_medium=shesns&utm_source=sheshares

▷編集後記

「フリーランスのイラストレーター」という言葉のイメージ、そして生み出される柔らかなイラストからは想像できない、的確で論理的な思考。ご自身について「楽観的」と話されていますが、その考え方や言葉には非常に強い説得力がありました。
好きなものを我慢して一歩踏み出さず後悔する人生と、そうではない人生。
私は絶対に後者になりたい。そう感じた方は、きっと彼女の人生観をロールモデルに取り入れると良いのではないでしょうか。

SHEshares編集部 新井

foxco (Kaori Watanabe)
1990年、東京生まれ。大学時にパリに留学した頃から絵を描き始め、2016年より本格的にイラストレーターとして活動をスタート。様々な雑誌やブランドのイラストを手がけ、オリジナルのアートワークではカラフルでパワフルなメッセージを込めて絵を描く。自ら表現することにも興味を持ち渡邉香織でモデルとしても活動中。

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